ホーム安岡正篤終戦の詔書 刪修

終戦の詔書 刪修

終戦の詔書 刪修


昭和20年8月15日正午。ラジオから全国民に向け、昭和天皇ご自身の音読による終戦の詔書が放送された。この証書の原案の刪修(さんしゅう)に安岡正篤が関わっていた。

その主要な点は2カ所。
 
一つは「時運ノ趨ク所」を「義命ノ存スル所」 に改めた。

戦争を終結するのは、時の成り行きのままに止めるのではなく、自己の心に深く内省し、最早止めた方が良いという大義名分により、或いは人間道徳・信義の至上命令によって、厳然たる気概と見識をもって止めるのでなければならない、ということである。

しかし、この案は当時の閣議の最終決定で元に戻されてしまう。

もう一つは、「萬世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス」の一語を加えたことである。

これは中国・宋代の大儒、張横渠の
「天地の為に心を立て
生民の為に命を立て
往聖の為に絶学を継ぎ
萬世の為に太平を開く」

から採ったものである。 

その意味は、この終戦は万策尽きて終えるものではない。天地の心・真理に照らして、最善の策として、永遠の平和のために終結するのである、という御心を示したものである。

終戦の詔書(レプリカ)

安岡先生が朱を入れた草稿のコピー

爲萬世開太平